【レビュー】万能なMF標準ズームレンズ:Vario-Sonnar T*28-70mm

イイ”モノ”

こんにちは。ツバサメです!

ここでは、イイ”モノ”:Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5について、紹介します。

私自身、スナップ写真を撮る際に、時折愛用しているレンズですが、”ちょっと癖はあるものの、撮影が楽しくなるレンズ”と感じています。

この記事は下記のような”悩み”を持つ人の役に立ちます
  • Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5、どのような写りなのか気になる人
  • Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5、何がイイ点なのか気になる人
  • MFレンズに興味があり、入門的なレンズを探している人

早速、紹介していきます。

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Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJとは

1998年にヤシカから発売された、MFズームレンズです!

CONTAX Vario-Sonnar T*28-70mm F3.5-4.5は、ヤシカコンタックス最後のマニュアルフィルムカメラ、「Aria」という機種で使用できる標準ズームとして発売されました。

広角から中望遠までカバーし、マクロモードの切り換えも備えています。(汎用性がかなり高いです)

レンズ外観は下図のようなイメージです。

レンズ外観。操作出来るリングが3つある。メカメカしくてかっこ良く、男心くすぐる印象。

なお、ヤシカ・コンタックス製カメラ用のレンズのため、マウントは”Y/Cマウント”ですが、別売りのマウントアダプターを中継することで、様々なマウントに対応可能になります。

私はソニー機(Eマウント)で使用しているため、下図の”Y/Cマウント→Eマウント変換アダプタ”を使用する事で、ソニー機でこのレンズを楽しんでいます。

K&F CONCEPTから発売されている”Y/Cマウント→Eマウント変換アダプタ”

レンズとアダプターをドッキングすると、下図のようなイメージになります。

個人的には好みな、ものすごくメカメカしい見た目。この状態であればEマウントカメラに取り付けられる。

次に、私が感じているVario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJの「”イイネ!”と思う点」と「”イマイチだな”と思う点」に関して、紹介していきます。

Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJのイイネ!と思う点

【”イイネ!”と思う点】

  • 色彩再現の高さ
  • コントラスト
  • マクロモードが優秀
  • 持ち運びが楽

それぞれ、紹介していきます。

色彩再現の高さ

見た景色を、素直に切り取ってくれるレンズです!

このレンズは、目で見た景色の色彩感を忠実に再現してくれる、”素直なレンズ”の印象です。

参考までに、作例を一部載せておきます。

空の青、木々の緑といったものを、目で見た雰囲気と近い色彩感で再現してくれる
参拝客で賑わう様子。若干アンダー目に撮ることで先程よりややこってりした印象

レンズによっては写真を確認した際に「あれ?見た感じと少し違う写り方するぞ?」といった現象が時折起こってしまうのですが、その点このレンズは色彩再現性は高いなと、使用するたびに感心しています。

高コントラスト

パキッとした表現が得意です!

カール・ツァイスレンズに良く見られる、”コントラスト高めのパキッとした表現”がこのレンズでも可能です。(個人的にかなり好きな点)

参考までに、実際の作例を載せておきます。

明暗のコントラストをパキッと表現している。発色もかなりイイ。
こちらも先程同様、コントラスト高くパキッとしている。

明暗の差がハッキリ出る”高コントラストのパキっとしたクールな写真”が大好きなので、同じような趣向の方にはコレはかなり嬉しい点かと思います。

マクロモードが優秀

ボケがなめらかで、立体感ある表現が可能です!

実はこのレンズ、標準ズームレンズなのですがマクロ機能を搭載しています(ズームリングの望遠側に”MACRO”の記載あり)。その結果、

最短撮影距離30cm、倍率1:3のマクロ撮影が可能です。

マクロモードで実際に撮影してみた写真を参考例として載せておきます。

マクロモードで撮影した写真。被写体に近づき、立体的に写す事ができる。

そもそも標準ズームレンズにマクロモードが付いているだけでありがたいのですが、そのマクロモードを使用した際の”ボケが非常になめらかで優秀”なのは、嬉しい点です。

持ち運びが楽

軽量コンパクトなため、持ち運びが楽チンです!

まず、サイズ感としては、iphone12 miniと比較して下図の様なイメージです。

Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJとiphone12 miniのサイズ比較

前述のマウントアダプターを装着しても、長手方向・短手方向共にiphone12 miniとほぼ同じサイズ感になっており、そのコンパクトなサイズ感を理解いただけるかと思います。

さらに、レンズの重量に関しても”325g”とかなり軽量であることから、持ち運びが全然苦になりません。

撮影に行くときに、AFのレンズに紛れさせてとりあえず持っていくも良し、本体に装着した状態で持ち運ぶも良しの機動性が高いレンズなのが嬉しい点です。

以上が、「Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJのイイネ!と思う点」でした。

Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJのイマイチだなと思う点

【”イマイチだな”と思う点】

  • MFレンズなので、撮影に手間がかかる
  • ピントの山が掴みづらい
  • 解像度は決して高くはない

それぞれ、解説していきます。

MFレンズなので、撮影に手間がかかる

当然ながら、AFレンズの様にサクサク撮影を進めることは難しいです

このレンズは、外観の写真を見ていただいたら分かる様に、

  • 絞りリング
  • フォーカスリング
  • ズームリング

上記3つのリングを自身で調整しながら撮影する必要があるため、シャッターを切るまでのプロセスが複雑になります。(レンズの見た目としては、メカメカしくてかっこいいのですが・・・)

”じっくりと考えて撮影と向き合うことが出来る”という考え方も出来るのですが、”面倒くさい””疲れる”というデメリットの方が大きいかと思います。

※当然、動体撮影は至難の業です。。。

ピントの山が掴みづらい

この点が、このレンズ最大の”イマイチな点”であると考えています・・・!

実はこのレンズ、非常に”ピントの山”が掴みづらいです。

ミラーレス一眼を用いて、撮影時にファインダー内でピント部を拡大してピント調整していても、

「あれ?なんかピタッとハマるところがなかなか見つからないぞ・・・?」と感じる事が多いです。

特に、個人的には”広角側”において上記現象が顕著かと感じています。

「これ、ピント合っているようにも思えるけど、微妙かもしれない」と思いながら撮ってみると、

下図の様なぼやっとした写真を量産してしまい、少し残念な気持ちになったり・・・

中央付近の葉っぱにピントを合わせたつもりだったが外してしまった写真の例

ただ、ピントがバチッとハマったときは素敵な写真が撮れるので、そこは練習+慣れ次第かなとも感じています。

解像度は決して高くはない

バキバキに解像する様なレンズではないです

この点に関しては、実際に写真を見ていただいた方が分かりやすいかと思いますので、参考までに、画像を載せます。

石像を撮った写真。この像の顔らへんを拡大すると、下図の様になる。
石像の拡大写真。

いかがでしょうか。古いレンズではあるので、少し”ぐしゅっとした印象”があるかと思います。

とは言え、個人的にはあくまで最近のレンズ(ソニーでいうGMレンズといったレンズ)と比較すると「ちょっと解像感が・・・」と思う程度です。

解像感が決して高くはないものの、「解像感が悪い」というほどではないかもしれません。

(ここは用途の差、個人の許容範囲の差も効いてくるところかと思います)

以上が、「Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJのイマイチだなと思う点」でした。

Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJはどういう人に向いている?

ここまで述べてきた”イイネ!”と思う点/”イマイチだな”と思う点を踏まえて、私が感じているVario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJが向いている人」は下記の様な人です!

Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJが向いている人
  • MFレンズに興味があり、勉強も兼ねて入門的なレンズを探している人
  • マクロモードが付いている標準ズームレンズを探している人
  • 持ち運びが楽で、色彩再現性が良く、高コントラストなパキッとした写真を撮りたい人

最後に

いかがでしたでしょうか。

前述の様に、Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJは、”ちょっと癖はあるものの、堅実な写りで何でもそつなくこなす軽量レンズ”です。

なんと言ってもツァイスレンズなので、ツァイス使ってみたいな〜なんて方にもオススメです!

この記事を読んで「Vario-Sonnar 28-70mm F3.5-4.5 MMJ、こんなレンズがあったのか」「このレンズ気になるな」「MFレンズも楽しそうだな」(=イイネ!)と思って下さる方が一人でもいらっしゃいましたら、幸いです。

以上、ツバサメでした!

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